単球AMラジオコンペ 応募作品と評価結果 (作品番号 2)
最新改定 2018.May.15 単球ラジオコンペ事務局

作品番号2 写真1小 作品番号2 写真2小 作品番号2 写真3小 作品番号2 写真4小
作品要旨 作品説明 写真等 回路図 評価等

<作品要旨>

 大脇さんの 12BY7Aによるレフレックスラジオです。
 以下に当該作品の製作者から提供された作品説明等を掲げます。


<作品説明> 作品番号 2

1.作品名:From junk-box with love(ジャンク箱より愛をこめて)
   型番:1-V-4989(1球で四苦八苦)

2.製作者:大脇 伸太郎 JA3EGW

3.方式名:5極管レフレックス(再生付RF増幅/AF増幅) 検波:ダイオード倍電圧

4.仕様:

 供給電源/ 一般家庭用 AC100V 50/60Hz
 真空管名/ 12BY7A

5.回路構成:回路図参照

6.操作要領:

 操作要素/ 前面パネル:POWER(電源)、VOL(音量)、REGENE(再生)、TUNING(同調) 
       後面パネル:アンテナ端子「ANT-1(赤)、ANT-2(白)、GND黒(黒)」
             入力切替(ラジオ/外部入力)、出力切替(内部SP/外部SP)
             外部入力端子(RCA座)、外部SP端子(2Pネジ止)
             AC100V端子

       (ループアンテナ) 円形ダイヤル部:中央赤色ツマミ(アンテナ同調)、
                スライドスイッチ(CRYSTAL RADIO←→LOOP ANTENNA)
                アンテナ台部 後面:アンテナ出力(ANT)、ラジオ音声出力(RADIO)


 操作要領/

 (1)セットアップ
  @後面の「AC100V端子」に附属のACコードを接ぐ。
  A「入力切替スイッチ」は「左(ラジオ)」にセットする。
  B「出力切替スイッチ」は「左(内部SP)」にセットする。
   ※外部スピーカを使うときは、外部SP端子に接ぎ、「出力切替スイッチ」を「右(外部SP)」にセットする。
  C附属のループアンテナを使うときは、アンテナ台部後面のANT端子(RCA座)に附属のケーブルのプラグを接続し、
   ケーブル他端の芯線側(赤)を本機の赤端子(又は白端子)に、シールド側(黒)を黒端子に接ぐ。
   附属ループ以外のアンテナを使うときは、短線アンテナは赤端子、長線アンテナは白端子に接ぐが、
   良く聞こえる方に接ぐ。 アースは黒端子に接ぐが、なくてもよい。

 (2)初期状態
   ・電源スイッチ : 下(OFF)
   ・音量調整 : MIN 又は中間位置
   ・再生調整 : MID(中間位置)
   ・TUNING  : 任意
   ・ループアンテナのスライドスイッチ:右(→LOOP ANTENNA)
    ※ループアンテナには、鉱石ラジオが組み込んであり、本機のアンテナとして使う場合は、
     上記のスライドスイッチにより切り替える。

        (3)電源投入
   ・電源スイッチをONにする。
    回路が正常であれば、ダイアル内が黄色に、指針が赤に点灯する。

 (4)受信要領
  @TUNINGツマミを回して、希望周波数の放送局を受信する。
  Aループアンテナを使う場合は、受信状態が良くなるように、
   ループアンテナの位置、方向、アンテナ同調ツマミを調整する。
  B受信したら再生ツマミを右へ回すとサーという音と共に音量が増す。
   再生が強くなリ過ぎるとピーという発振音がするので、その手前に調整する。
  C適当な音量になるよう、音量ツマミを調整する。
  D弱い局を受信するときは、後面のアンテナの赤端子と白端子の接続を変え、
   上記@〜Cを繰り返して、一番良く受信できるように調整する。 

 (5)注意事項
  弱い局を受信しようとして、再生を強く掛ける(再生ツマミをMAX方向へ回す)と、
  ビート音が混ざったり、音が歪むので、きれいな音で聞こえるように調整すること。
  ※再生を掛け過ぎてビート音が出る状態では、他のラジオにも同様の妨害を与える。


7.その他 (製作者特記):
 ・作品名どおり、できるだけ手持ち部品を利用したが、高一コイル、バリコン、スピーカー等は、
  通販やヤフオク、日本橋のパーツ店で購入した。
 ・ループアンテナは、雑誌「大人の科学マガジンVol.4」付録の「鉱石ラジオキット」のものを流用(改造)した。
  ループアンテナは室内アンテナに最適である。
 ・回路方式は、一番成功率の高いと思われるレフレックス型で、これを足掛かりに、
  2号機として「スーパーヘテロダイン型」を作る予定であったが、1号機で息切れした。
  当初、中波帯と舐めてかかって、強烈な自己発振に悩まされた。
  レフレックス型でも、個々の構成部品を最適化すれば、相当実用性の高いラジオができそうだ。
 ・私の作品は、性能的にもデザイン的にも凡庸であるが、
  特徴としては、
  @入力側を低インピーダンスC結合の複同調回路にして、高い周波数帯での選択度を稼いだこと。
  Aプレート側は、トロイダルコイルの1:1(25t:25t)トランスによる非同調で、
   1.5tの3次コイルから低インピーダンスでグリッド側コイルの再生巻線へ正帰還(再生)を掛け、
   比較的広い範囲で再生調整可能にしたこと。
   (本機のトロイダルトランスはロスが多く、自己発振対策となるが、感度も下がる)
  Bトロイダルトランスの2次側にダイオードクリッパー回路を入れて、再生による発振強度が過大にならないよう
   振幅制限した。超ローカルに放送局があるような場合は、AGC的な動作も期待できるかもしれない。
  Cダイヤル目盛板に、周波数のほか当地で受信できる関西7放送局の略称を記入し、同調しやすくした。
  D室内アンテナとして、上述のループアンテナを使用。但し、ロングワイヤ―なども使用可能である。
  E音楽プレーヤーや鉱石ラジオ等の他の音源が入力できるよう、外部入力端子を設けた。
  F良い音で聴くための、外部SP端子を設けた。
 ・本機は、まだまだ課題を残しており完成度は低いが、「1球でSPが鳴るラジオ」の目的は一応果たしたと思う。
 ・本機の製作途中で、他の参加者の素晴らしい作品にふれ、大いにインスパイアされると共に、
  ラジオ少年だった時代にタイムスリップすることができた。

 ・今回の単球ラジオコンペは、知的な遊びとして楽しむイベントであり、他者の作品との優劣を競うのではなく、
  あくまで自分への挑戦の機会を与える場として、すばらしい企画であると思います。



<写真等>

 当該作品の製作者から提供された写真です。補助的な説明は事務局によるものです。

写真1: 同調ダイアル窓はベゼルまで付いて本格的です。
作品番号5 写真1
写真2: 4989(四苦八苦)、おもしろいですね。
作品番号5 写真2
写真3: 学研もびっくりでしょうね。
作品番号5 写真3
写真4: 生基板材シャーシ、ちょっと今風ですね。
作品番号5 写真4

<回路図>

作品番号5 回路図


<評価等>

 本項内容は、5月下旬に追加します。



改定来歴:
 2018.May.15 作品製作者へのレビュー用





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