●PRC-25、A1モジュールの転活用検討(その1)

  PRC-25のA1モジュール(DC/DCコンバータ)は、電池管の小型無線機をお持ちの方は一度なりとも自作電源用に検討されたのでははないでしょうか。

<内部回路> PRC-25のA1モジュールの内部回路、−45V出力が使い難いですね


<内部構成>
A1モジュール内部の姿
内部の姿
USAオリジナルの顔
表側

当局の親指の下が出力側のフィルタとテストポイント用アイソレーション抵抗の入ったモールド、その右の外部コネクタ(緑色)位置に対応してトランスがあります。更に右にスイッチングトランジスタ 2N456A が2つミラー配置で並んでます。その右、親指から一番遠いモールドには入力フィルタとベースバイアス抵抗が内装されています。

<転活用上の問題>
裏側からモールドされたトランス
入力フィルタおよび出力フィルタの樹脂モールドは収穫し易く良いのですが、トランスと整流用のダイオード4本(全波整流2組)の一体モールドはアマチュアには困りものです。
どのように開腹手術をするか、まずX線検査かなー。( 2003-May-31 JH3FJA )


<まずX線撮影>
モジュール全体のX線写真
PRC-10ファンクラブのメーリングリストで助けを求めたところ、JI3BCBさんが早速にX線撮影を行って戴きました。

 左の2倍の写真
 左の4倍の写真

( 2003-June-5 JH3FJA )


<更に精緻な透視観察>
裏側からモールドされたトランス
更に、神戸市内のMegtex社(JA3EDW)より「工業用検査装置で覗いてみましょか」との有難い連絡を戴き、問題のダイオードまで一緒にモールドしたトランス内部を重点的に調査しました。
 代表的な透視画像はここ にあります。

( 2003-June-8 JH3FJA )


<5W負荷で8時間ロングランしてみる>
抵抗負荷5Wでロングラン
このモジュール単体をしゃぶるのは初めてでしたので、1次側に12Vを印加し、+125V出力に5W程度の抵抗負荷をかけ連続8時間の通電してみました。スイッチングトランジスタ、モールドされたトランスともに人肌よりやや熱い程度に収まり、なかなか良い感じでした。

<入出力特性を測ってみる>
PRC-10を意識した負荷試験の風景
2次側に1.9KΩの抵抗負荷を繋ぎ、1次供給電圧を変化させ出力特性を計測したものです。
非常に効率が良いのには驚きました(計測自身のミスはありません)。トランスの鳴き(チーと言うこの種のトランスの独特の音)もなく温度上昇も僅かで、安心して色色な用途に利用できます。


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