R-390Aメインテナンス6
RFギヤ取付(MC連動)


1.ギヤ取付準備
 @解体したギヤトレーンのギヤ等を、「MC連動機構」「KC連動機構」「ダイヤル連動機構」の3つのグループに分け、取付順に並べる。
 Aギヤをロックするクランプを点検して、割れ・ロックネジの菊座のナメ等を点検する。
 Bダブルギヤは、2枚のギヤの間にオイルを注入し、二枚のギヤをよく動かしてオイルを馴染ませる。
 Cダブルギヤのスプリングの引っ掛け部分が開いて、外れやすくなっていないか確認する。
 Dディファレンシャルギヤは、全てのギアをグリスアップし、十分に回転させてグリスを全体に馴染ませる。

(1)ギヤを取り付け順序に並べる。




2.カムシャフト等のグリスアップ
 @A・B・C・D・E・Fのカムシャフトは、4枚のプレートの軸受けにより保持されている。
 Aまた、カムシャフトの前後の遊びは、シャフトの軸受け部分のスペース調整用真鍮ワッシャの挿入枚数で調整されている。
 Bこのためワッシャの挿入枚数は、同一メーカー製でも個体毎に相違している。
 Cこれらの軸受け部分の全てについて、グリスアップを行なう。
 D前面プレートのN・L・O・M・H・Pの軸受けホール部分と、Q・Gシャフトの10TurnStop機構とその軸受け(裏側)をグリスアップする。

(2)カムシャフト「A/B/C/D/E/F」が、親指と人差し指2本で回転することを確かめる。




(3)ロストモーションギヤ「H」を取り付ける。取付前に「H」ギアの表裏、ボールベアリング、同ホールにグリスを塗布する。
  「H」ギアの4ヤマ位置で「K」ギアと組み付け後、「H」ギアを左回転させて、ストッパーロック位置にセットする。







(4)ロストモーションギヤ「H」の合わせギヤ「G」をGギヤのベアリングホールに合わせてセットする。
  セット後「J」シャフトに、真鍮ワッシャを1枚嵌めた後、Eリングを掛ける。グリスアップ(シャフト・Eリング・ギヤ歯)
  真鍮ギヤの前後の遊びが無いことを確認する。(真鍮ワッシャを忘れると遊びが出る)







(5)6BAND SWシャフト「H」に、真鍮のスペースリングをはめた後、「K」ギヤを仮取り付け(軽くロック)する。
  このとき、シャーシー背面から6BAND SWの駆動シャフトを、前面パネルに向かって強く
  押しつけ、「K」ギヤの前後の遊びが無いように取り付ける。この「K」ギヤの同期は6BAND SWの同期調整の項で
  実施する。グリスアップ(シャフト・ギヤ歯)







(6)Xtalosc Band SWシャフト「L」に「大型平ワッシャ」を挿入した後「P」ギヤを取り付ける。
  @このとき、XtalOsc BandSWの駆動シャフトを背面から前面パネルに向かって強く押しつけ、
   「P」ギヤの前後の遊びが無いように取り付ける。グリスアップ(シャフト・ギヤ歯・大型平ワッシャ両面)
  AXtalosc周波数表示ドラムは「0」MCと「32」MCとの間の縦線との中間位置であること。







(7)ギヤ受け口「M」と「L/F/E」ギヤの「F」との間にステンレススペースリングを嵌め、「L/F/E」ギアを取り
  付ける。その後L側に真鍮ワッシャを嵌める。グリスアップ(真鍮軸受、スペースリング、ギヤ歯、真鍮ワッシャ)






(8)ギヤ受け口「N」に、「R」ギヤを取り付ける。グリスアップ(シャフト・ギヤ歯・受け口)







(9)ギア受け口「O」とNギヤとの間に真鍮ワッシャを嵌めて、「M/N」ギアを取り付ける。
  グリスアップ(シャフト・シャフト受け口・ギヤ歯)


3.確認事項(6BAND SWシャフト駆動ギヤ「H」と、Xtalosc BAND SW駆動ギヤ「P」ギヤの同期)
 @「L/F/E」ギヤを回転させると、「M/N」ギヤ→「P」ギヤと回転する。
 A「P」ギヤで回転するXtalosc周波数表示ドラムが、「7」MCの位置となったとき、「L/F/E」ギヤを回転を止める。
 Bこのとき、「H」ギヤは4山を越えて、5山目と噛み合う直前位置(写真A)であることを確認する。


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