単球AMラジオコンペ 応募作品と評価結果 (作品番号16)
最新改定 2018.May.31 単球ラジオコンペ事務局
作品番号16 写真1小 作品番号16 写真2小 作品番号16 写真3小 作品番号16 写真4小
作品要旨 作品説明 写真等 回路図 評価等

<作品要旨>

 内田さんの 12AQ5による僅か12Vサプライのレフレックスラジオです。
 以下に当該作品の製作者から提供された作品説明等を掲げます。

<作品説明> 作品番号 16

1.作品名:HHE-088 The Hum of Fly(ハエのブンブン音)

2.製作者:内田 裕之 JG1CCL(W3CCL)

3.方式名:低電圧動作五極管レフレックス(カソード帰還再生付RF増幅/AF増幅、ダイオード倍電圧検波)

4.仕様:

供給電源/安定化電源DC12V

真空管名/12AQ5

5.回路構成:回路図参照

6.操作要領:

操作要素/パネル
DCジャック(センタープラス電源)、GND端子(黒)、ANT端子(赤)、Tuning(同調)、
外部出力端子(ステレオミニジャック)、切替スイッチ(+再生/レフレックス)、Regeneration(再生調整)

操作要領/

準備
1)ANT端子(赤)に外部アンテナを接続します。
2)GND端子(黒)にアースを接続します。
3)外部出力端子にスピーカーを接続します。
4)切替スイッチを下側(レフレックス)にします。
5)再生調整を最大(左一杯)にします。
6)DCプラグ(#2センタープラス)を安定化電源と接続します。

電源ON
1)電源スイッチはありませんので、DCジャックにDCプラグを挿入します。
2)しばらくすると真空管のヒーターが点灯します。

受信
1)同調ツマミを回して、希望周波数の放送局を受信します。
2)音量調整はありませんので、再生調整ツマミを左へ回して調整します。
3)+再生にするには、切替スイッチを上側(+再生)にします。
4)再生調整ツマミを左へ回して、再生が強過ぎるピーという発振音からサーという音に変わる寸前に調整します。

電源OFF
1)電源スイッチはありませんので、安定化電源のスイッチをOFFにします。

7.その他 (製作者特記)
 単球でスピーカーをならすことを想定すると、球の特性を活かす100V以上で、高いQのコイルや大型外部アンテナ、効率の良いスピーカーが考えられます。後者の高いQのコイルや大型外部アンテナや効率の良いスピーカーに関しては、無電源ラジオによる「全国・電波ホットスポット探検隊」活動でも実感していることと共通点があります。ところで、球の扱いに長けている各局は、部品も手持ちのものがあり100V以上で製作されるだろうと考えます。そこで、移動でも使用できるようにカーステレオ用12V管である12AF6でと始めました。しかし、データシートによりプレート電流(12.6V、0.75mA)であるとのご指摘(データシートは最初に熟読必須ですね)を受け悩みつつ、低電圧動作でグリッドリーク(0Vバイアス)による初速度電流はと、たまたま手元にあった12AQ5での実装となりました。詳細な設計や検証作業はしていませんが、結果としてダイオードは1S2076Aになり、12AF6の「カの泣くような音」から、低電圧動作12AQ5の「ハエのブンブン音」へ進化することができました。毎度のことですが、一つ製作すると十の疑問が湧いてきます。
 「単球AMラジオコンペティション」はとてもエレガントな企画ですね。製作した作品そのものには満足していませんが、設計製作の課程にとても満足しています。無電源ラジオも奥が深いと感じていましたが、再生式ラジオも同じように奥が深いです。それらは新たな発見や疑問へ、その先へのモチベーションアップへとつながっています。また、多くの局との交流もさらに拍車を掛けているのだと思います。このような機会をありがとうございます。


<写真等>

 当該作品の製作者から提供された写真です。補助的な説明は事務局によるものです。

写真1: 1930年代のレトロ感!
作品番号16 写真1
写真2: 小さな子供も喜びそうです。
作品番号16 写真2
写真3: あらたな実装スタイルの風が・・。
作品番号16 写真3
写真4: 12Vサプライなので身近に調達できる部品なんですね。
作品番号16 写真4

<回路図>

作品番号16 回路図
作品番号16 回路図


<評価等>

A.基本規約への適合
 
項目 評価属性 結果 補足
 大きさ 定量 満足  
 構成 定量 満足  
 電源 定量 満足  
 回路への制約 定量 満足

B.機能・性能

項目 評価属性 結果 備考
 受信操作性 官能
 受信周波数範囲 定量 満足
 受信感度計測 定量 下表を参照  
 音響出力の忠実度 定量 実測結果(クリック)  
 外部影響 定量 満足  

周波数/RF入力 10uV 100uV 1mV
531KHz --- --- 52.6 dBA
--- --- T>B H>A N>B
1000KHz --- 22.2 dBA 57.5 dBA
---
T>B H>A N>B T>A H>A N>A
1602KHz --- --- 37.6 dBA
--- --- T>B H>A N>B

C.独自性・固有性

項目 評価属性 結果 備考
 全体着想 官能 3A 評価コメント(クリック)
 方式官能 2A
 回路 官能 3A
 適用部品 官能 2A
 その他 官能 2A
 意匠デザイン 官能 2A 評価コメント(クリック)




改定来歴:
 2018.May.31 評価結果を追加
 2018.May.9 レビュー結果で写真2つを埋める
 2018.May.7 作品製作者へのレビュー用




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